スポーツをする子供がプレッシャーを克服する3つの法則

2015年12月3日メンタル強化

陸上選手

スポーツをする子供達が元気にたくましく成長していくことは、親にとって何よりも嬉しく幸せなことだと思います。

子供達はスポーツを通して様々なことを学び、その度に一回りも二回りも強くなっていくわけですが、そこで関わる親の影響はとても大きなものです。

子供達にとって「自己肯定感」や「自主性」を育ててあげることはとても大切なことですが、親が過剰に褒めたり、期待をすることが、子供達にとって嬉しい反面、時にプレッシャーになってしまうことがあり、その線引きは実に難しいものです。

そこで今回は「スポーツをする子供がプレッシャーを克服する3つの法則」について考えていきたいと思います。




親の期待や理想が高すぎると子供を苦しめる

お父さんやお母さんは、子供達が結果を出せば出すほど更なる期待から、親が理想とする道や希望する結果を子供達へ押し付けてしまうことがあります。

「期待しているのでつい・・・」
「次のステップへ進んで欲しいのでつい・・・」
「もっとできるはずなんです。だからつい・・・」

この「つい」という言葉は、大人の身勝手な言い分を正当化する都合のいい言葉で、子供達にとっては何一つ良い言葉でありません。同時に、子供達にとってこのような言葉は「自分に対する否定の言葉」なのです。

お父さんやお母さんに更なる期待や希望をかけられてしまえば、子供達は今の自分ではダメなんだと認識します。そして、さらに褒めてもらうために頑張り続けなければいけない。しかし、頑張り続けても、さらなる希望やプレッシャーを与えられる・・・。

そうなってしまえば、子供達のメンタルはズタズタになり、自分に対して否定的な思考を抱くようになってしまいます。

子供達が否定的な思考を抱いてしまえば、スランプに陥るきっかけをつくってしまったり、今しているスポーツ自体が嫌になったりなど、失うものはとても大きなものなってしまいます。




子供の強みを見つけてあげよう

サッカーをしている選手のお母さんからこのような質問をされました。

「うちの子は試合前になると緊張から体調を悪くしてしまうことがあります。コーチからもせっかく良いものを持っているのに勿体無いとがっかりされるんです。どうしたいいと思いますか?」

確かにその選手にはコーチも期待しているようで、私も試合のベンチに入ることがありますが、メンタル面で心配だと感じることがありました。

その選手のお母さんに、試合前はお子さんにどのような言葉をかけ、試合が終わった後はどのような言葉をかけているか尋ねると「次はあんなミスはしないように」「あなたならもっと頑張れるわ」「次の試合でも活躍してね!」など、その子にとって負担になるような言葉かけをしてしまうことがあると話してくれました。

はっきり言ってこのような言葉かけは不要ですね。全て親が言わなくても本人が分かっていることですから。

ここでのお母さんの役目はプレッシャーを与えることではなく、プレッシャーから解放して自信をつけさせることです。

ミスや失敗、欠点などを見つけて指摘することは誰にでもできます。他人でも自分でもできるのです。しかし、良い部分は自分でも意外と気づけない部分であります。

それは、本人すら気づけていない「ヒカリ」であり「才能」です。

それは欠点を見つけることよりも難しいことですが、親はそちらを選ぶべきなのです。

トップアスリートから学ぶ!本番でプレッシャーを克服する3つの法則

「能力や技術面を総合的に見ても勝てるはずの相手に負けてしまった」「実力はあるのに本番でその実力が発揮できない」「試合中に緊張やプレッシャーに押しつぶされそうになって、体が思うように動いてくれない」スポーツをしていれば誰にでもこのような経験があるのではないでしょうか。

それは勝たなければいけないプレッシャーであったり、本番というプレッシャーであったり、過去の失敗や結果を引きずっていたりと様々だと思います。

今回はトップアスリートがどのようにして平常心を保っているのか、そしてどのように結果へとつなげているのかということを考えていきたいと思います。




自分と戦ってとった金メダル

子供がプレッシャーを克服する1つ目の法則は「平常心を整える」ことです。

バンクーバーオリンピックで印象的だったのが「金メダルをとれますか?」とインタビューを受けたキムヨナ選手の答えです。

「金メダルは欲しいと思ってもらえるのもではありません。絶対に大丈夫と言われても取れないのが金メダルだから、自分がそれにふさわしい人間であればとれるんじゃないでしょうか」

大切な試合で「絶対に負けられない」などと相手を意識し過ぎると、必要以上に緊張し、プレッシャーを感じてしまいます。しかし、キムヨナ選手の答えからは目の前の試合を自分との戦いと捉え、自分のメンタルを整えることに終始しているように思えます。

プレッシャーにつぶされない

子供がプレッシャーを克服する2つの法則は「試合前の準備」です。

イチロー選手が年間最多安打メジャーリーグ記録を作った日のインタビューにも印象的なものがありました。

「プレッシャーから解き放たれるのは不可能ですね。プレッシャーがかかった中で、どうやってそこから抜け出すのかとよく聞かれますけど、その方法というのはないですよね。その苦しみを背負ってプレイするしかない。それを今回も強く感じました。」

プレッシャーはあって当然と話すイチロー選手。偉大な選手プレッシャーのかかった場面でも、信じられないようなパフォーマンスを見せてくれます。そこにあるのはプレッシャーを上回る集中力なのでしょう。

ところが、多くの子供達は、大事な試合になるほど「勝たなければならない」「負けてはならない」そんな思いで頭が占領され、プレッシャーに押しつぶされてしまいます。

日本人スポーツ選手の中で、最もメンタルの強い人は誰かと聞かれたら、イチロー選手を挙げる人は多いし、評価もかなりのものですが、イチロー選手が最も大事にしていることは「試合前の準備」です。マーリンズのマイケル・ヒル強化責任者も「彼ほどの周到な準備をする選手はいない。彼は成功するために、成果を上げるために、毎日、完璧な準備をしている」と語っています。

「成功させるんだ」と考える

子供がプレッシャーを克服する3つ目の法則は「ポジティブ思考」です。

2004年、アテネオリンピックの出場前の谷亮子選手がインタビューで「田村で金、谷でも金」と語り、見事に金メダルを勝ち取りました。当時かなり話題となりましたが、大成功を成し遂げたトップアスリートの多くは、成功する前から「成功させる発言」を語っています。

人の脳は「失敗してはいけない」と考えると、極度のプレッシャーに負け失敗する可能性を最大限に引き上げてしまいます。「成功させる」とプラスの思考で本番に挑む方がよりよい結果を出してくれるでしょう。

谷 亮子の言葉
不安もプレッシャーもありますが、それをはねのけられるのは、納得できる練習しかないんです。

まとめ

今回は「スポーツをする子供がプレッシャーを克服する3つの法則」についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。

大切な試合で本来の力を発揮できるかを大きく左右するのは、やはりメンタルです。いくら体調を整えても、いくら練習でトレーニングを重ねても、肝心な体を動かしてくれる司令塔は「脳」なのです。

試合で勝てるカギは「平常心を保つこと」ですが、これはいくら自分が意識をしていても、子供達は周りからの言葉かけで簡単に崩れてしまうものです。

メンタルトレーニングは、子供だけでどうにかなるものでもないし、監督やコーチだけでするものでもありません。一番近くにいるお父さんやお母さんの理解と協力が必要なのです。

2015年12月3日メンタル強化

Posted by kids-athlete