【親必見!】スポーツをする子供がプレッシャーに勝つ3つの方法

水泳選手

こんにちは、メンタルトレーナーの葉月です。

今回のテーマは 「スポーツで感じるプレッシャー」についてです。

スポーツをする子供達は成績の良し悪しに関わらず、常にプレッシャーと戦わなければなりませんが、子供達にとって心理的負担は意外と大きいため、プレッシャーに正しく対処することが必要となりますし、心と体が結びついていなければ最高のパフォーマンスを発揮することはできません。

私がメンタルトレーナーとして携わっているチームの選手達も、プレッシャーが邪魔をしてパフォーマンスを抑制してしまうことがあります。

しかし逆に考えれば、だからこそプレッシャーと上手に向き合うことが子供達の強みとなるし、そのスキルを取得することで自信となり、「意欲」「やる気」を高めてくれます。

ただしそこにはコーチや親の理解も必要で、日頃から子供達に過度なプレッシャーをかけないことが必要となります。

そこで今回は 「スポーツをする子供がプレッシャーに勝つ方法」と「大人の言葉かけに対する注意点」について考えていきたいと思います。

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プレッシャーとは

サッカーをする少年たち

プレッシャーとは外から加わる精神的重圧感をさし、スポーツをする子供達にとって、良くも悪くもパフォーマンスに大きな影響を与えます。

スポーツにおいてはプレッシャーを感じる場面が多く、その際に感じる不安が自己批判につながり、コートやグランドに立つ子供達を追い込んでしまうことがあります。

子供達が本当に結果を残したい試合ほど強いプレッシャーが襲ってきますし、「ここで負ければ終わり」「何としても勝つ必要がある」という危機意識が高まるほど、選手の動きを鈍くさせてしまいます。

プレッシャーを感じると動機が激しくなったり、発汗や手足の震えの症状が出ることがありますが、あくまで精神的なものなので、プレッシャーの要因がなくなると症状は治まります。

プレッシャーで追い込まれる原因とは

バスケットボールの試合

スポーツをする子供達がプレッシャーを感じる場面は多くありますが、周りにいる大人達の言動が大きく影響している場合も少なくありません。

子供達は親やコーチから期待をされたり、大役を任せられることに嬉しさを感じる反面、そのことが心の負担になって過度なプレッシャーを感じてしまうことがあります。

よく「プレッシャーに負けた」なんて言葉が使われますが、期待されていた選手がミスや失点から心が乱れ、「試合の流れが変わる」という現象が起こることは珍しくありません。

そしてそのような選手に対して「どうして練習通りにできないんだ!?」などと声をかけるコーチがいますが、それが現状の問題を解決するのに効果的な方法と言えるでしょうか。

このような言葉が出るコーチは、子供のプレーを見ているだけで子供自身のことに目を向けていないため、この選手がこの試合で心を立て直すことはほぼ難しくなります。

子供自身に目を向けているコーチは「このようになる原因はなんなのだろうか…」と見えてくるものが違ってくるはずなのです。

試合中の言葉かけ|指導者の意識次第でチームは必ず強くなる!
選手のメンタルは、チームの勝敗を決める重要なものとなり、そこにはコーチや親の言動が大きな影響を与えるのですが、まだまだ本当の意味でその正体がよく知られていません。 そしてよく知られていないのに、子供達の将来にも大きな影響を与えてしまうため、子供達のスポーツ指導に関わる大人達はそのことを理解する義務があると思います。

親の期待とプレッシャー

野球ボールお父さんやお母さんは、子供達が結果を出せば出すほど更なる期待から「親が理想とする道」や「希望する結果」を子供達へ押し付けてしまうことがあります。

  • 「期待しているのでつい…」
  • 「次のステップへ進んで欲しいのでつい…」
  • 「もっとできるはずなんです。だからつい…」

この「つい」という言葉は、大人の言い分を正当化する都合のいい言葉で、子供達にとっては何一つ良い言葉でありません。

お父さんやお母さんに更なる期待や希望をかけられてしまえば、子供達は今の自分ではダメなんだと認識します。そしてさらに褒めてもらうために頑張り続けなければいけない。しかし頑張り続けてもさらなる希望やプレッシャーを与えられる…。

そうなってしまえば子供達のメンタルはズタズタになり、自分に対して否定的な思考を抱くようになってしまいます。

子供達が否定的な思考を抱いてしまえば、スランプに陥るきっかけをつくってしまったり、今しているスポーツ自体が嫌になったりなど、失うものはとても大きなものなってしまいます。

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親子で同じ夢に向かって進んで行くことはとても素晴らしいし、何よりも子供達にとって親は「一番のサポーター」であるべきだと思います。 しかし子供への希望や期待が大きくなりすぎてしまえば、プレッシャーになってしまったり、子供の負担になってしまうことがあります。

スポーツにおける親の役目とは

ベンチ

私がメンタルトレーナーとして携わっているチームのお母さんからこのような相談を受けました。

「うちの子は試合前になると緊張から体調を悪くしたり、いつも通りの動きができなくなってしまうことがあります。コーチからはせっかく良いものを持っているのに勿体無いとがっかりされるんですよね…。どうしたら本番でも強くいられるんでしょうか?」

今回ご相談いただいたお母さんは子供がするスポーツにとても熱心な方で、いつも子供を気にかけて声をかけているようだったので、私は試合前にどのような言葉をかけ、試合が終わった後はどのような言葉をかけているかを尋ねてみました。

すると

  • 「次の試合ではミスのないようにね!」
  • 「集中するのよ!落ち着いてね!」
  • 「ここで負けていたら先はないわよ」
  • 「次の試合でも活躍を期待しているわ!」

など、叱咤激励の言葉をかけていると教えてくれました。

これらは親が言わなくても全て本人が分かっていることですから、正直言ってこのような言葉かけは不要です。

ここでのお母さんの役目は子供にプレッシャーを与えることではなく、プレッシャーから解放して自信をつけさせることではないでしょうか。

ミスや失敗、欠けている部分を見つけて指摘することは誰にでもできます。他人でも自分でもできるのです。しかし「良い部分」は自分でも意外と気づけない部分であります。

それは、本人すら気づけていない「ヒカリ」であり「才能」なのです。

大人達は子供の短所や欠点ばかりに目を向けてしまいがちですが、「ヒカリ」を見つけて認めてあげることも親の大切な役目ではないでしょうか。

子供達への言葉かけ

野球の試合

中にはプレッシャーに強い子供がいて、それを活力にしている選手もいます。

プレッシャーに強い選手は親からの「頑張ってね」「練習通りにね」という言葉に、「任せて!」「僕(私)なら大丈夫!」とさらにやる気を上げることができます。

一方でプレッシャーに弱い選手は「期待に応えられるかな」「失敗したらどうしよう」と余計なことを考えて注意がそこに向いて、肝心な場面で実力を発揮できずに終わってしまった。ということになるケースがあります。

子供達の行動を鈍らせる原因の一つに「恐れ」「不安」があげられ、「失敗してしまったらどうしよう」という感情は手や足を止めてしまいます。

そこで有効なのは、「成功させる」ことよりも「挑戦することの大切さ」を重視した言葉かけをすることです。

失敗しても挑戦できたことを認めてあげ、ダメだった時の着地点を準備してあげることで、無駄なプレッシャーを与えなくてすみますし、次からも意欲を持って前向きに取り組むことができるようになります。

プレッシャーに勝つ3つの方法

では次に子供達がプレッシャーに勝ち、試合で実力を発揮するための方法について考えていきたいと思います。

深呼吸をして心を整える

深呼吸については、【必見】試合前の緊張を和らげてパフォーマンスを上げる5つの法則でもお伝えしましたが、深呼吸は心を整えるうえでかなりの効果が期待できます。

必要以上にプレッシャーを感じてしまっている時は、自律神経の交感神経が強まっている状態を意味します。

そこで腹式呼吸を利用し、副交感神経を優位にすることで、プレッシャーを和らげてくれる効果があります。

正しい呼吸法

  1. 座って背筋を伸ばした状態になります。
  2. 鼻からゆっくりと息を吸い込みます。いつもよりゆっくりと、お腹を膨らませながら、深く息を吸い込みます。
  3. 口からゆっくりと、お腹をへこませながらすべての息を吐き出します。吸い込む時の倍の長さをかけるほど、ゆっくり吐きます。
  4. ここまでのサイクルを、まずは5回繰り返してみましょう。慣れないうちは深呼吸がしにくいかもしれませんが、慣れてきたら10回〜20回と繰り返すとさらに効果を実感することができます。

行動で思考を変える

感情や思考を変えるのに有効的な方法が「行動を変える」というものです。

思考が体の動きを変えてくれることは、皆さんもよくご存知だと思いますし、メンタルトレーニングで心を強くすることが重要視されているのはパフォーマンスをより良い状態にするためです。

そして逆のパターンも有効だということが分かっています。

つまり、行動を変えることで思考や感情を変えることができるということです。

その中で子供達が実行に移しやすいのが「スターになりきる」ということです。

それは自分の憧れている先輩でもいいし、プロスポーツ選手でも構いません。

その選手になりきった行動をすることで、今抱いている感情や思考を変え、プレッシャーに対する考え方も変わるというものです。

心と体を整える

スポーツは能力の高い選手が絶対に勝てるかと言われれば、そうでないところがスポーツの醍醐味だし、相手チームの戦略や勝敗の結果など自分ではコントロールできない部分が多く存在します。

その部分にプレッシャーを感じてもどうにも変えることはできません。

それよりも自分でコントロールできる部分に着目して行動することが大切です。

それは試合前の準備です。心だけでなく体のコンディションを整えることは、試合の勝敗に大きな影響を与えますし、コンディションに不安要素があれば、その不安がプレッシャーに直結してしまう場合がありますので、試合前の準備はしっかり行うようにしましょう。

勝敗を左右する!試合前にするべき準備と心を整える7つのポイント
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トップアスリートから学ぶ!本番でプレッシャーを克服する3つの法則

「能力や技術面を総合的に見ても勝てるはずの相手に負けてしまった」「実力はあるのに本番でその実力が発揮できない」「試合中に緊張やプレッシャーに押しつぶされそうになって、体が思うように動いてくれない」スポーツをしていれば誰にでもこのような経験があるかと思います。

それは勝たなければいけないプレッシャーであったり、本番というプレッシャーであったり、過去の失敗や結果を引きずっていたりと様々だと思います。

次はトップアスリートがどのようにして平常心を保っているのか、そしてどのように結果へとつなげているのかということをお話ししたいと思います。

自分と戦ってとった金メダル

キムヨナ

画像引用元:https://the-ans.jp/

子供がプレッシャーを克服する1つ目の法則は「平常心を整える」ことです。

バンクーバーオリンピックで印象的だったのが「金メダルをとれますか?」とインタビューを受けたキムヨナ選手の答えです。

「金メダルは欲しいと思ってもらえるのもではありません。絶対に大丈夫と言われても取れないのが金メダルだから、自分がそれにふさわしい人間であればとれるんじゃないでしょうか」

大切な試合で「絶対に負けられない」などと相手を意識し過ぎると、必要以上に緊張してプレッシャーを感じてしまいます。しかし、キムヨナ選手の答えからは目の前の試合を自分との戦いと捉え、自分のメンタルを整えることに終始しているように思えます。

まだ起こっていない先の出来事に注意が向き過ぎてしまえば、集中力を低下させてしまうどころか、自分でプレッシャーの種をまいてしまうのです。

試合で子供の実力を発揮させるコーチング法|平常心の保ち方
試合となると、練習では想定できなかった状況に置かれることは珍しくありませんし、その際選手がいかに平常心を保ち、本来の力を発揮できるかは、選手だけの問題でもありませんし、このような場面だからこそコーチの存在は選手に大きな影響を与えます。

プレッシャーにつぶされない

イチロー

画像引用元:https://number.bunshun.jp/

子供がプレッシャーを克服する2つの法則は「試合前の準備」です。

イチロー選手が年間最多安打メジャーリーグ記録を作った日のインタビューにも印象的なものがありました。

「プレッシャーから解き放たれるのは不可能ですね。プレッシャーがかかった中で、どうやってそこから抜け出すのかとよく聞かれますけど、その方法というのはないですよね。その苦しみを背負ってプレイするしかない。それを今回も強く感じました。」

プレッシャーはあって当然と話すイチロー選手。偉大な選手はプレッシャーのかかった場面でも、信じられないようなパフォーマンスを見せてくれます。そこにあるのはプレッシャーを上回る集中力なのでしょう。

ところが多くの子供達は、大事な試合になるほど「勝たなければならない」「負けてはならない」そんな思いで頭が占領され、プレッシャーに押しつぶされてしまいます。

日本人スポーツ選手の中で最もメンタルの強い人は誰かと聞かれたら、イチロー選手を挙げる人は多いし、評価もかなりのものですが、イチロー選手が最も大事にしていることは「試合前の準備」です。

マーリンズのマイケル・ヒル強化責任者も「彼ほどの周到な準備をする選手はいない。彼は成功するために、成果を上げるために、毎日、完璧な準備をしている」と語っています。

「成功させるんだ」と考える

谷亮子

画像引用元:https://www.jiji.com/

子供がプレッシャーを克服する3つ目の法則は「ポジティブ思考」です。

2004年、アテネオリンピックの出場前の谷亮子選手がインタビューで「田村で金、谷でも金」と語り、見事に金メダルを勝ち取りました。当時はかなり話題となりましたが、大成功を成し遂げたトップアスリートの多くは、成功する前から「成功させる発言」を語っています。

人の脳は「失敗してはいけない」と考えると、極度のプレッシャーに負けて失敗する可能性を最大限に引き上げてしまいます。「成功させる」とプラスの思考で本番に挑む方がよりよい結果を出してくれるというのものです。

ただ最近では、ポジティブ思考だけでは不十分で、ネガティブな面(失敗の想定)も考えたうえで挑戦することが大切だとされています。

つまり常に絶好調を求めて頑張っても、試合は相手あってのことですから、自分ではコントロールできない部分も多くあります。そのことも想定した上で挑戦しなければ、「想定外の出来事」に対して弱い選手になってしまいます。

谷亮子の言葉不安もプレッシャーもありますが、それをはねのけられるのは、納得できる練習しかないんです。

まとめ

今回は「スポーツをする子供がプレッシャーに勝つ3つの方法」についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。

大切な試合で本来の力を発揮できるかを大きく左右するのは、やはりメンタルです。いくら体調を整えても、いくら練習でトレーニングを重ねても、肝心な体を動かしてくれる司令塔は「脳」なのです。

試合で勝てるカギは「平常心を保つこと」ですが、これはいくら自分が意識をしていても、子供達は周りからの言葉かけで簡単に崩れてしまうものです。

ジュニア世代のメンタルトレーニングは、子供だけでどうにかなるものでもないし、監督やコーチだけでするものでもありません。一番近くにいるお父さんやお母さんの理解と協力が必要なのです。