スポーツ心理学|目標設定で子供を本気にさせる5つの法則

バスケットボール部の記念撮影

「目標がある選手」と「目標がない選手」とでは、やる気にも集中力にも大きな差が生まれてしまうため、子供達がスポーツをするうえで「目標を持つ」ということはとても大切なことです。

ただし、大きな夢や目標をやみくもに持てばいいという話でもありません。

間違った目標設定が「プレッシャー」へとなり、「挫折」や「スランプ」のきっかけになるケースもあります。

そこで今回は「目標設定で子供を本気にさせる5つの法則」について考えていきたいと思います。

己を信じる心が目標を達成させる

目標設定で子供を本気にさせる1つ目の法則は「子供自身が自分の可能性を信じている」ということです。

選手である子供達は、常にコーチや監督、もしくは熱心なお父さんやお母さん達から、今まで以上の能力を求められ、体力や技術を上げるためによりハードな練習を求められています。

そこで子供達にとって大切なことは、自分の可能性の枠を自分で決めない、つまり「自分の可能性を無限に信じられる気持ち」を持っているかということです。

子供達が自分の持っている可能性が信じられるかは、周りの大人達の言葉かけがカギとなります。

間違っても「お前にはこの程度しかできないのだから」「お前にはそんな能力などない」など、自己肯定感を低下させるような言葉はかけないようにしてください。

子供達が「自分にはこの程度の事しかできない」「そんなことできるわけない」「やっぱり無理だった」と考えるようになってしまえば、成長の妨げとなってしまいます。

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今の自分に合った目標設定を

目標設定で子供を本気にさせる2つ目の法則は「今の自分に合った目標を設定する」ということです。

何をやってもモチベーションが上がらないという時期は誰にでも訪れます。

これは目標が大きすぎる時や、やってもやっても強くなっている実感が湧かない時に起こりやすくなります。

例えば、学校の勉強が得意でない子に「次のテストでは、1位になりなさい」と伝えても、中々やる気は起きません。

心理学の研究からも「目標のハードルが高すぎる」「次の景色が全く見えていない」といった状態では、「人は前に進もうという意欲さえ湧きにくくなる」ということが分かっています。

つまり、モチベーションを上げるために掲げた目標のはずが、心のどこかで「そもそも達成は無理ではないのか?」と思ってしまえば、モチベーションを保つことは難しくなってしまうということです。



目標は自分で決める

目標設定で子供を本気にさせる3つ目の法則は「目標設定は自分で決める」ということです。

子供達が目標を設定する時に、誰かから要求されたことや希望されたことをベースにしていないでしょうか。

「コーチが次の試合では優勝を目指せと言っているから、目標は優勝」「親が学年で30番以内には入りなさいと言っているから、30番以内には入らないと」このような目標設定の仕方であれば、たいていは失敗に終わる事が多いものです。

それが心の底から「誰かの喜ぶ顔が見たい」「チームに貢献したい」と思えるものだったらまた話は違います。

しかし「自分の欲求」ではなく「人の欲求」から生まれた目標設定では、モチベーションを長く保つことはできません。

目標は本人が今の自分に対して「自分はこうなりたい、だからそのためにはこうする」という自分のための目標設定を立てることで、長くモチベーションを保つことが可能となるのです。

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大きな夢を見るだけでやる気は保てない

目標設定で子供を本気にさせる4つ目の法則は「目の前の課題目標を立てる」ということです。

「全国大会に出場したい」「プロのバスケット選手になりたい」「オリンピック選手になりたい」と大きな夢を抱くのはとても素晴らしいことだと思います。

しかし、残念ながら人の脳は「遠い先の夢」を抱くだけで、日々の辛い練習に本気になれるほど単純なものではありません。

漠然と大きな夢を抱くだけでは、モチベーションを長く保つことは難しいのです。

そこで今回注目すべき点は、「夢にたどり着くまでの過程」がしっかりされているかという事です。

つまり、夢を実現するまでの目標設定が明確にされ、着実にクリアしていく必要があるということ。

段階を踏んだ目標をクリアしていくことで「一歩一歩、夢に近づいている」と確信することができ、モチベーションを保つことが可能となりますし、本気で夢に向かって頑張ることができるのです。

中田英寿さんが、高校時代、遠征に行くバスの中でイタリア語の勉強をしていたというお話はご存知でしょうか?

高校生だった中田選手は、世界のトップが集まるイタリア・セリアAで活躍したいという夢と、それを実現するための目標が明確だったのです。

イタリア語の勉強も、夢を現実にするための目標設定のひとつだったのでしょう。



上手くいかない時は目標を変えてみる

目標設定で子供を本気にさせる5つ目の法則は「上手くいかない時は行動の目標を立てる」ということです。

成功を手にしたトップアスリートは、「自分を信じて努力を続けていれば、結果は後からついてくる」ということを知っています。

しかし、そのことをまだ体験していない子供達は、途中で心が折れて諦めてしまったり、やめたくなってしまうことがあります。

やってもやっても強くなっている実感が湧かず、モチベーションが上がらない時は、「技術の向上」や「試合に勝つ」などの結果の目標ではなく、「毎日、シュート50本練習」「毎朝のランニング」など、思い切って行動の目標に変えてみることも方法のひとつです。

その際に気をつける点は、行動の目標を大きく設定し過ぎないことです。

張り切り過ぎて大きな課題を設定してしまえば、それが苦痛となり、結果の目標と同様にモチベーションが低下してしまう危険があります。

まずは、今の自分より少し頑張れば達成できるという無理のない設定から始めるといいでしょう。

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まとめ

今回は「スポーツ心理学|目標設定で子供を本気にさせる5つの法則」についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。

子供達が目標に向かってモチベーションを保つことは容易なことではありません。

何をやっても上手くいかない時は、途中でやめたくもなる時もあるし、投げ出したくなる時もあるでしょう。

そんな時は、目標を見直すこともスポーツを続けていくうえでは大切なことです。

小さな目標一つずつをクリアしてくことで、大きな夢へ一歩ずつ近づいていることでしょう。

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