子供達が健康的な体を維持して、身長を伸ばすのに欠かせないのが「成長ホルモンの分泌」です。
成長ホルモンは脳下垂体から血液中に分泌されるホルモンで、軟骨を形成し骨をつくります。
従って、成長ホルモンの分泌がスムーズに行われていない子供は、身長の伸びが悪く、周りの子に比べて低身長となってしまいます。
成長ホルモン分泌の妨げとなる夜食
中学生や高校生になれば、勉強や部活などで子供達は忙しい日々を送ります。
特に試験前になれば遅くまで勉強することもあるでしょう。遅くまで起きていれば当然小腹が空きます。
そんな時は、インスタント食品や冷凍食品、スナック菓子などが手っ取り早く空腹を満たしてくれますが、 夜食をとる場合に注意したい点があります。
夜食を食べることで肥満体になったり、胃がもたれるといったことは皆さんもよくご存知だとは思います。
しかし意外と知られていないのが、夜食をとることで成長ホルモンの分泌を妨げ、子供の身長を伸ばすことに悪影響だということです。
ある研究データから、夜食を食べた日と食べなかった日では、成長ホルモンの分泌量に明らかな差があったと報告されています。
そしてその成長ホルモンが十分に分泌されるには 「血糖値がある程度まで下がっている必要がある」ということが分かったのです。
つまり、寝る前に夜食を食べることで血糖値が上がり、成長ホルモンが効率よく分泌されず、身長を伸ばす妨げになってしまうと言うことです。
POINT糖分がたっぷり含まれたジュースなども、血糖値を上げてしまうため、寝る前は控えておいたほうがいいでしょう。
大切なのは夜食より朝ごはん
一番健康的なのは「朝食・昼食・夕食」をきちん食べることです。
この3食をとらなければ体に不調を起こしてしまいますが、夜食をとらなくて体に不調が起きることはまずありません。
それどころか、寝る前に夜食を食べれば、食べた物を消化するために胃は働き続けなければいけません。
その結果、内臓を休めてあげることができず、疲れを蓄積させてしまいます。
そうなれば、内臓のリズムが崩れてしまい「朝ご飯をきちんと食べられない→食生活が乱れる→変な時間帯に空腹感を感じる」という悪循環を引き起こしてしまいます。
また、忙しい朝は手軽に食べられる、パンやご飯などの炭水化物メインの食事になりがちですが、卵やチーズ、納豆、焼き魚などで、たんぱく質をしっかり摂取することも大切です。
夕食の見直しも必要?
夕食で気を付けたいのが「炭水化物の摂取量」です。
「背を伸ばしたり、体を大きくするためには炭水化物!」という考え自体は間違っていませんが、夕食に炭水化物を多くとり過ぎてしまえば、成長ホルモンの分泌に大きく影響する「たんぱく質」の吸収を悪くしてしまいます。
またそれだけでなく、炭水化物を多く摂取し、血糖値が上がった状態のまま入眠となれば、成長ホルモンの分泌を阻害し、一日の疲れも十分にとることができません。
夕食では特に「炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル」をバランスよく摂取することが大切です。
どうしても夜食をとりたいときは
おにぎりやラーメン、うどんはしっかりと空腹を満たしてはくれますが、その分しっかり血糖値も上げてしまいます。
お腹が空いて眠れないなどの理由から、どうしても夜食をとりたい時は、卵、チーズ、豆類、牛乳など、血糖値が上がりにくいたんぱく質を摂るようにしましょう。
まとめ
今回は「成長ホルモンの分泌を効果的に促す!身長を伸ばす生活習慣」についてお伝えしましたがいかがでしたか。
子供達が効率よく背を伸ばして、丈夫で健康な強い体を維持するためには、ただ栄養を摂るだけでなく、そのタイミングも重要だということが分かっていただけたかと思います。
最近では、塾などの習い事で夕食が遅くなるご家庭も多くあり、インスタント食品やレトルト食品などで簡単に夕食をすませてしまうこともあるかと思います。
そのような生活習慣が続いてしまえば、成長の妨げだけでなく、集中力の低下を招いたり、いわゆる「キレやすい子」になってしまったりと様々な弊害を及ぼしてしまいます。
つまり、体の成長だけでなく、心の成長にも、規則正しい食事は大切だと言うことです。