良い指導者と悪い指導者の特徴とは【必見】子供を伸ばすコーチング法
こんにちは、メンタルトレーナーの葉月(@w_haduki)です。
今回のテーマは「子供を伸ばすコーチング法」についてです。
- チーム力が伸びない
- 選手の能力が伸びない
- 選手の意欲が感じられない
- 選手に自分の意図が伝わらない
このような悩みを持っている指導者の方は少なくありませんし、日々試行錯誤しながら指導を行っていることだと思います。
子供達へスポーツをすることの楽しさを教えてあげたいし、勝つことの喜びを教えてあげたいという思いは、指導者も保護者の方も同じ気持ちではないでしょうか。
そしてそのことを 実現化するのは、決して難しいことではありません。
大人達がほんの少し視野を広げて、子供達の思考や気持ちを理解してあげるだけで子供達の能力は驚くほど向上します!私も実際にそのようなチームをたくさん見てきました。
ではこれから「良い指導者と悪い指導者の特徴」と「子供達の意欲とチーム力を向上させるコーチング法」についてお伝えしたいと思いますので、最後までお付き合いいただければと思います。
スポーツ指導とメンタルトレーニング
「メンタルトレーニング」とは、もともとアメリカで研究され、日本へ導入されたのは1980年代頃と言われています。
テレビなどのメディアでも多く取り上げられていますが、今ではあらゆるスポーツの現場で「メンタル面」を意識したトレーニングが行われるようなりました。
ところが子供達がするスポーツの現場では「メンタルトレーニング」という言葉だけが一人歩きしているようで、実際には「目に見えてメンタルトレーニングの効果が感じられない」「色々してみるが子供に伝わらない」と思い悩む指導者の方も多くいらっしゃるようです。
そのような場合は考え方の角度を変えてみることが大切です。解決しない状態のまま同じ方向に進んでもゴールは一向に見えませんし、いくら質の良いメンタルトレーニングを実行しても、その効果を発揮できなければ意味がないものとなってしまいます。
良い指導者の特徴
今まで色々なチームのスポーツ指導を拝見してきましたが、子供の能力を伸ばす指導者にある共通点を見つけました。
それは「上手くいかない原因を自分へ求めてる」ということです。
- 体育館が使える時間が少ないから上達しない
- 子供のやる気がないから上達しない
- コーチの指導が悪いから強くならない
- あいつのミスが多いから試合で勝てない
このように人は目標が実現化しない時、周りや環境のせいにして自分以外に原因を求めてしまうことがあり、これらは「選手同士」や「指導者と選手」の関係にありがちで一番危険なパターンだと言えます。
日々の練習でしっかりトレーニングを行っても、いざ本番になると予想外の状態に置かれることは多々ありますし、そのことがきっかけとなって選手のメンタルが乱れ、集中力や判断力を低下させてしまうことは珍しくありません。
その時に良い指導者は「この子は土壇場に弱くて心が折れやすいな。試合前の声かけにもっと注意できた点があったのではなかろうか…。この子にはプレッシャーよりも安定が大切かもしれない。次からはもっと心を安定させる肯定的な言葉をかけてあげよう。」と考えます。
選手の中だけに原因を追求する指導者は「これからはこうしよう」「この選手にはこうしよう」などという改善策は見えないだろうし、ミスや敗北を責めるだけではなんの解決にもなりません。しかし、指導者の視野が広ければ、選手のプレーだけでなく子供自身の状態をしっかり把握することができます。
子供達に能力や体格の差があって、それぞれに合ったポジションがあるように、メンタル面でも思考やタイプに違いがあることは当然で、子供の能力を伸ばせる指導者の方はそのことをよく理解されているように感じます。
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悪い指導者の特徴
すみません!「悪い指導者」なんて言い方が失礼ですよね…。正しくは「子供の能力を伸ばすことができない指導者」ということになりますが…
「○○はするな!」
「○○をしろ」
「違う!何度言えば言われた通りに動けるんだ!?」
そんな怒鳴り声の中、ミスをすればさらに怒鳴られ、メンバーチェンジと言う罰を与えられる。
こうした指導者のもとで成り立っているチームに共通していることは「選手が指導者のロボットになっている」ということです。
試合では相手チームの戦略や審判のジャッチなど、自分達ではコントロールできないことが数多くあります。それはいくら練習を積んでも避けることのできない「想定外の出来事」です。
指導者のロボットになっている選手はこの想定外の出来事に非常に弱く、メンタルを乱し、いつもはしないようなミスをし、指導者からは怒鳴られ、さらに「恐れ」を自分の脳にインプットして、次の試合に「恐怖心」や「不安」を抱え自分にプレッシャーを与えてしまい、またメンタルを乱してまうという「負のスパイラル」に陥ってしまいます。
子供達の練習や試合を見ていると、心の中に「迷い」や「不安」を感じる取ることがあります。体は動くけれど心が安定していないため、シュートにも力が入っておらず、このような場合はパフォーマンスの低下だけでなく、怪我のリスクも高まりますので指導者の方は注意が必要だといえます。
失敗と挑戦は隣り合わせである
私がメンタルトレーナーとして関わっているチームのコーチから「春樹にはもっと積極的になって欲しいのですがどうすれいいでしょうか。あいつはどうも試合になるとビクビクしていて…」という相談を受けました。
私もその選手のことに関しては以前から気になっていたので、相談されて「やっぱりか」という感じでした。
そこで私はコーチへある言葉を伝え、春樹くんがミスをした時にはこの言葉を伝えるように言いました。
それは「誰だって失敗はする。よく挑戦したな、大丈夫次へつなごう!」というフレーズです。
積極性が欠けているということは、挑戦することから逃げているということですし、それは同時にスポーツ選手として何より大切な成長を妨げているということです。
子供が挑戦を恐れないようにするためには、まずコーチが子供の失敗を受け止めてあげることで、そして「次こそはやってやる!」と奮起させることです。
子供は挑戦をしてもいいんだと思えばどんどんやる気を起こし積極的になれるし、「失敗するとコーチからは怒鳴られるし、試合から外される」と考えるようになれば、挑戦することに対して「迷い」や「不安」を抱くようになってしまいます。
しかし、皆さんもご存知のように「挑戦と失敗」はセットなのです。一度や二度の失敗で子供達から挑戦する機会を奪ってしまえば、選手としての成長を妨げてしまいますし、同時に指導者としての成長も望めないのではないでしょうか。