指導者や親が子供に思いを上手く伝える3つの心得

2016年2月16日コーチング

スポーツ少年団の子供達

お母さんが子供に、コーチが選手に、教師が生徒に、上司が部下に、相手のこと思って言葉を伝えても、自分の思いが相手へ上手く伝わらないってこと、誰にでも経験があると思います。

「あなたの将来のために言っているのよ!志望校に合格したかったら、もっと真面目に取り組みなさい。」

「その程度のやる気で本当にプロになれると思っているの?人並みの努力じゃだめなのよ!」

「足が痛いから練習見学するですって?そんなんじゃレギュラーの座を守れないわよ!」

このような親子の会話はよく耳にしますし、お父さんやお母さんは子供に頑張ってもらいたいとの思いからこのような言葉をかけているのでしょう。

しかし、このような言葉かけには大きな問題点があります。

それは、 受け止める側へ思いが伝わっていないケースが多いという事。

そこで今回は「親やコーチの思いが子供達へ伝わらない理由」と「思いを上手く伝えるための心得」について考えていきたいと思います。

心得1.言葉の裏に隠れた感情を知る

子供と触れ合う母親

指導者や親が子供に思いを上手く伝える1つ目の心得は「自分の裏にある感情と向き合うこと」です。

親は子供が苦しんでいる姿や落ちこぼれていく姿を見ることは、自分のこと以上に辛いものです。

どんな親でも、子供の辛そうな姿や落ちこぼれていく姿は見たくないと願うでしょう。

つまり、「あなたのために言っているのよ。」の裏には「志望校に合格できなくて、あなたが落ちこぼれていく姿を親としては見たくない。」という感情があり、「もし受験に失敗したら、馬鹿にされるかもしれない。周りからよく思われたい。」「ここまで頑張っているんだし、周りからもここまで期待されているんだから、今まで以上に頑張ってプロになってもらわないと」「ここで練習を休んだら次の大会でレギュラーになれないかも!他の子にレギュラーの座を奪われるのだけは嫌だわ!ママ友にも馬鹿にされたくない」などといった親のプライドや見栄が隠れていることがあります。

この裏にある感情が必要以上に親と子を苦しめ、最悪なケースだと子供が大人に不信感を抱くケースがあるのです。

子供を思いやることと、大人の希望や期待を押し付けることは全く別物なのです。




親の愛情が「エゴ」に変わる時

親には子供に「こうあってほしい」という希望や、「こうなってほしくない」という不安や恐怖感があるものです。

もちろん、そう願うお父さんやお母さんの気持ちの中には、間違いなく愛情が入っており、このような願いや思いを抱くことは自然のことだと思います。

しかし、あまりにもお父さんやお母さんが子供に強く「あなたのため」といって希望や制限を押し付ければ、それは歪んだ愛情から生まれた「エゴ」と呼べるかもしれません。

心得2.自分のためを認める

選手に指導をするコーチ

指導者や親が子供に思いを上手く伝える2つ目の心得は「あなたのためと自分のための共有」です。

コーチが選手に「お前達のため」「チームのため」と熱く指導する際に、「勝ちたくないのか!?お前達のために厳しい指導をしているんだ。もっと真剣にしろ!」と言われるのと、「やるからには、私も試合に勝ちたいし、結果を残したい。でもみんなもそうじゃないのか?そうだったら一緒に頑張ろう!」と言われるのとでは、どちらの方が前向きに取り組む意欲が湧くでしょうか。

「お前のために」を繰り返し言われ続ければ、そのうちに「うそつけ!コーチが勝ちたいだけだろ!だから怒鳴ってるだけだろ!」と子供達は感じてしまいます。

なぜ、そうなるのかは実に簡単です。

自分の感情を隠して、全てを「お前達のため」だと子供に押し付け「強制」「制限」で子供達を操作しようとすれば、子供達はおのずと「何かが違う」と感じることは自然の流れなのです。

「お前のため」と「自分のため」を共有する

しかし、コーチや親が「自分のため」と思うのは決して悪いことではなく、当たり前のことなのです。むしろ、その「自分のため」を共有するべきです。

親であれば、子供に幸せになってもらいたいのは当たり前で、危険にさらされたくないし、同時に自分自身が不安になりたくない。

指導している監督やコーチも、結果を残してもらいたいのは当然だし、子供達が真剣に取り組んで結果を残してくれたら嬉しい。

更に子供が勝利を喜んでいる姿を見ることができれば、指導者をしていて本当に良かったと思う瞬間ではないでしょうか。

「あなたのため」を伝えることはとても難しいことだと思います。

しかし、少なくとも「自分のため」を自覚し、「あなたのため」と押し付けることをやめれば、伝える側の思いは伝わりやすくなるのではないでしょうか。

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心得3.言葉を伝えるのはシンプルが一番

選手に言葉をかけるコーチ

指導者や親が子供に思いを上手く伝える3つ目の心得は「シンプル イズ ザ ベスト」です。

子供達に大切な何かを伝えるとき、一番効果的なのはシンプルに伝えることです。

いくら熱が入ったとしても、親や指導者が感情的になってしまっては、伝わるものも伝わりません。伝える側が冷静に本音で話すことが大切です。

もしもその際に、子供が自分と違った意見を言ったとしても、それを「間違いだ!」なんて決めつけるようなことは言わず、最後まで子供の言うことへ耳を傾けてあげましょう。

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まとめ

今回は「指導者や親が子供に思いを上手く伝える3つの心得」についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。

子供達は大人が想像している以上に感受性が豊かで、大人の言動をそのまま受け入れます。

そのため子供達は大人のかけた言葉から、自主性や自尊心を育んだり、逆に失ったりするのです。

「親の心子知らず」と言いますが、お父さんやお母さんが自分の思いを伝える際に少し注意するだけで、子供への伝わり方はずいぶん変わるものなのです。

2016年2月16日コーチング

Posted by kids-athlete