キャプテンがチーム力を上げるコツ|選手同士のコミュニケーション術

バスケットボールの試合をする選手たち

こんにちは、メンタルトレーナーの葉月です。

日々の練習で個人能力は上がっているはずなのに、試合に勝てない・・・。このようなことは決して珍しい話ではありません。

逆に個人個人の能力差では負けていても、チームとしての総合力が高く、それぞれの能力を最大限に引き出せるチームは勝負に勝てることができるのです。

それは指導者だけでなく、チームをまとめるキャプテンが要となる部分です。

今回はあるチームであったことを例に、 キャプテンがチーム力を上げるコツや選手同士のコミュニケーション術についてお伝えしたいと思います。

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チームに馴れ合いでの優しさは不要

バスケットボールの試合をする子供達

これはある中学の男子バスケットボール部のお話です。

小学生の頃からバスケットボールをしていて、1年生なのにスタートから試合に出て活躍している選手がいました。

彼は顧問の先生からも先輩達からも、とても可愛がってもらい充実した日々を送っていました。

チームで結果を出すこともできましたし、チーム力も十分にあったのですが、あることがきっかけでそれは崩れてしまったのです。

そのきっかけとは、顧問に加え、外部コーチが指導に携わるようになったことで状況が変わってしまったことにありました。

外部コーチの指導はとても厳しく、今までチームで頑張ってきた選手に離脱者が出るほどでした。

ただ、その厳しい指導に応えようと今まで以上に努力をし、個人パフォーマンスを上げている選手がいたのも事実です。

しかし、1年生の彼は違いました。体力や体格の差からも上級生についていけず、スタートメンバーから外されるようになってしまったのです。

すると彼はこう言いました。

「あんな奴いなくていいのに!」と・・・。

それを聞いた仲間たちは「そうだよな!だいたいお前がスタメンから外されるなんてありえないよな!これで負けたらどうする気だよ!」と彼に声を掛けました。

これはチーム内でよく起こる「馴れ合いでの優しさ」「成長を妨げる優しさ」であって、本当の優しさや思いやりではありません!

相手を後ろ向きにさせてしまう優しさなんてチームに必要ないのです。

チーム内で不満を分かち合うのは弱い証拠

バスケットボールをする少年

選手にとって、チームになにひとつ不満がないチームなんてありません。

指導者が未経験者で練習が甘すぎたり、逆にプロを目指していたほどの経験者で練習が厳しすぎたり、体育館を使える時間が少なく練習があまりできなかったり、選手同士に力の差がありすぎたり、選手同士の温度差が激しかったり、状況は様々だと思います。

そうなった時に一番の要となるのは、チームのキャプテンです。

チーム内では、お互いを認め合い、良いところは褒め合い、悪いところは指摘できる、そんな関係が大切です。

学校の規則が守れていない選手を見て見ぬふりをして許すのではなく、「お前はうちのバスケ部の一員なんだから、自覚を持て!」としっかり伝えてあげる事か仲間ではないでしょうか。

不満を抱いている選手がいれば、「お前が後ろ向きになれば、俺たちは手を指し伸べることはできない。でもお前が前向きになれば、チーム力はもっと上がるし、俺たちは全力でお前を支えるよ」と前へ進む手助けをしてあげてほしいのです。

一緒になって不満を分かち合えば、不満はチーム内でその他の選手にも伝染しますし、キャプテンが不満を遮ればそこで収まってくれ、 チーム力を上げることができるのです。

マイケル・ジョーダンの言葉
僕はつねに実践することでチームを引っ張ってきた。これは僕の性格だ。
僕は言葉で引っ張ったことは一度もなかった。言葉で引っ張ろうと考えたことさえなかった。
なぜなら、言葉が行動に勝ることはないと思っているからだ

悩んだ時は相談しよう

キャプテンとは一見華やかで、技術面でも周りに比べて長けているため、誰もが羨むポジションのように思えますが、チームがまとまらない時ほど辛いものはありません。

そして、そんな時は 一人で解決しようとしてはいけません。

顧問の先生に相談してもいいし、身近な親に相談してみるのもひとつの方法です。

悩んでいるということは、これからチームに伸びしろがあるということなので、しっかり考えて、しっかり悩んで前へ進めばいいのです。

なので、途中で諦めたり、妥協することは避けましょう。そうならないために、信頼できる人へ相談することが大切なのです。

何度も言いますが、キャプテンはチームの要。

チームをまとめるためには、不満を言い合ったり、成長を妨げる優しさで慰め合ったりはせず、お互いを成長させ合う健全なコミュニケーションをはかることが大切です。