顧問の「やる気ないなら帰れ!」という部活指導は正しいのか

学校の部活動

こんにちは、メンタルトレーナーの葉月です。

子供達も中学生になれば幼い頃とは違い、大人の言動に疑問を抱いたり、最悪な場合だと馬鹿にしだすといったことが起こります。

大人たちが考えている以上に子供たちは大人の言動を冷静に見極めているもので、少なくとも怒鳴ることで子供を服従・コントロールできるのは、小学生までだということを大人たちは理解しなければなりません。

私がメンタルトレーナとしてして携わっている中学校でも、テニス部の顧問が生徒に「ダラダラするな!やる気がないら帰れ!」と怒鳴っている姿を先日見たばかりです。

そして残された生徒たちは「でた〜、お得意の帰れコール」「マジうざいよね」「めんどいね~、どうする10分後にみんなで謝りに行く?」「行かなかったら後から怒られるし、行かなきゃね・・・」なんて言葉を交わしていました。

スポンサーリンク

「やる気ないなら帰れ」で顧問が生徒に求めるものって?

これは実際にあったツイートですが、このような話はどの学校にもありそうな話です。

親も子供の忠誠心を高めたくて、同じような発言をする事があるかと思います。

このような方法って、普段絶対にしないような大人がすると、それがスパイスとなって効果が出る場合もありますが、それでもその効果は一時的に過ぎません。

根本的な問題が解決できていないわけですから、見せかけに過ぎないってことです。

そしてこのようなケースで一番懸念すべきなのが、顧問が「きちんと指導した気になる」という点です。

実際はどうなのかって話ですが、このような方法が頻繁に行われていれば、今回のテニス部のように子供達の間では「またか・・・」「でたでた・・・」というような反応になってしまうでしょう。

そして、このような方法が繰り返される度に、生徒が顧問へ対する信頼感が薄れていき、最後の大切な試合には選手と顧問の間に溝ができていたなんて話も決して珍しいことではないのです。

「やる気ないなら帰れ」で生徒の自主性は育つのか?

これは私がメンタルトレーナーとして携わっているバスケットボール部でのお話です。

私がいつもと同じように体育館へ行くと、そこにはコートの片隅に固まって何やら話し込んでいる生徒達がいました。

私が生徒達に「どうしたの?練習は?」と尋ねると、練習試合の結果が悪かったせいで先生が怒っており、「もうお前達に何を教えても一緒だ!」と言って昨日から口を聞いてもらえていないとのことでした。

キャプテンが謝りに行っても先生からは無視をされ、どうすれば機嫌を直してくれるか、それをみんなで話し合っているところでした。

そしてこのような状態になったのは、これが初めてではなく、過去にも何度かあったそうです。その時は、特に何をしたわけではなく、数日したら先生の機嫌が突然戻ったとのことでした。

私はこのチームに携るようになってまだ1ヶ月足らずでしたが、彼らがふざけていたとも考えにくく、彼らもなぜこのような状態になってしまったかを理解していなかったので、私は状況を確認するために、職員室へ行き先生の話を聞きました。

すると先生の言い分はこうでした。

「昨日の試合は本当に散々でしたよ。誰一人としてするべきことができていないんですから。練習通りにすれば絶対に勝てたのに、あいつらはどうしてこんなにやる気がないんでしょうかね。葉月さんが週に1度来てくれるようになって、だんだんといい方向に行っていると思ったんですが、昨日は散々な試合結果にも関わらず、反省もしていなければ、悔しがってもいないんですよ。」

先生は、そんな彼らの様子に腹を立て「もうお前達に何を教えても一緒だ!」と怒鳴りつけてしまったんだとか。そして、そのことを自分達で気が付いてほしくてわざと突き放していると話してくれました。

しかし、彼らが現在把握してくるのは、ただ先生を怒らせてしまったという現実だけです。

そして子供達が今一生懸命考えていることは、「自分達の何を変えなければいけないか」ではなく「どうすれば先生の機嫌を直せるか」といことなのです。

先生の目的が自分に対する「服従」であればこれでいいのかもしれませんが、「自主性」や「自発性」を育てたいのであれば、このような方法がベストだとは言えません。

人はどうしても欠けている部分ばかりに目がいき、そこを改善しようとする傾向にあります。そのこと自体は間違えではないのですが、そのせいで選手のいい部分を見逃してしまいがちです。

今回先生へは、無視をすることは得策ではないし、このような状態が何度も続けば顧問と選手との信頼関係にも悪影響を及ぼすことを念押しし、しっかり先生の気持ちを伝えるようお話ししました。

時間をかけて築き上げた信頼関係が絶対に崩れないという保証はどこにもありませんし、一度亀裂が入ってしまうと元には戻せないケースもあります。

それではいくら子供達のメンタルを整えても、いい結果がついてくることはないでしょう。

顧問への感謝の気持ちを忘れずに

私は「やる気ないなら帰れ!」と言ってやる気を出したり、子供の感情をコントロールしようとする指導には反対ですが、それでも放課後は遅い時間まで指導をしてくれ、週末は試合へ連れて行ってくれるのですから、生徒も親も先生への感謝の気持ちを忘れてはいけません。

本来は先生である顧問が、子供たちがどうしてこのような行動をとっているのか、どうしたらもっと意欲的に取り組むことができるだろうか、などと考えるべきことであるかと思いますが、そこまで先生に求めるのは少し荷が重いかもしれません。

また、親が顧問の先生の悪口を言ってしまえば、子供に悪い影響を与えることは説明するまでもありません。

顧問への信頼を失くしてしまうことで辛い思いをするのは子供自身なのです。

辛い練習が辛いものでしかなくなったり、顧問へ不満を抱くことで部活動が楽しいと思えなくなってしまいます。

そうなれば、最悪退部を選択してしまうケースもありますので、親御さんはお子さんの話を親身に聞いてあげることが大切です。

ブラック部活の実態

部活動

数年前より「ブラック部活」なんて言葉が聞かれるようになりました。

生徒の人格を否定するような暴言や、体調を崩すほどの練習量を与えることをブラック部活と呼んでいます。

さすがに指導もそこまでくると、そんな悠長なことは言ってられません。

最近では部活動での悩みが原因で生徒が自ら命を絶つというあってはならないことが現実に起きています。

親御さんはお子さんの心と体の変化をよく観察することが大切です。

部活動顧問を辞めさせることはできるのか?ブラック部活の実態
学校の部活動で問題視されているひとつに「部活動の過熱化」があげられています。 顧問の勝利主義による過度な練習内容と練習時間、選手に対する「ひいき」「暴言」「体罰問題」など、表面化されていないものも入れるとけっこうな数になるのではないでしょうか。

まとめ

今回は 「顧問の「やる気ないならか帰れ!」という部活指導は正しいのか」をお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。

大人はつい子供の感情をコントロールしようとしてしまう事があります。それは心の中で「子供が大人に忠実であるべきだ」との思いが少なからずあるからでしょう。

しかし、そうされた子供達は大人が想像している以上に冷静に受け止めていますので、いつまでも子供扱いして感情のコントロールをしようとすれば信頼関係を崩すことになりかねません。

なので私の考える議題の答えは 「正しくない」というのが答えになります。