【野球・バスケ・サッカー】選手がイップスに陥る原因と5つの完全克服法

2015年12月1日メンタル強化

イップス5つの克服法

ヒットを打つ野球選手

克服法1.イップスを知る

イップスを起こした時に一番厄介なのが「自分の体で何が起こっているのか分からない」ということです。

例えば高熱が3日間続いたとします。風邪薬を飲んでも抗生剤を飲んでも解熱剤を飲んでも症状は改善されない。

原因が分からなければ「とんでもない病気では・・・」と本人も親も不安になると思います。

しかし、その原因が「インフルエンザ」と分かれば「あっ、なるほど・・・。じゃそろそろ熱も下がるな」と安心できますし、少し気分が良くなったりもするでしょう。

イップスも同じです。自分の体に起きている異常を知って対処しなければ、不安や恐怖感を消すことはできません。イップスという言葉は少し重く感じてしまうかもしれませんが、まずはイップスに陥った状態をしっかり受け入れることが大切です。

克服法2.口角をあげる

人の感情がもっとも出やすいところは「表情」です。

悲しい時や不安を感じている時は「不安そうな顔」になりますし、ワクワクしている時や楽しい時は「幸せそうな顔」になります。

それは脳の感情を司る部分と表情はリンクしているからで、その通路は「脳から表情」の一方通行ではなく、表情を作ることで脳の感情を左右することができるとされています。

つまり「幸せそうな顔」を作るのです。そのためにはまず「口角」を上げます。そうすることで脳がポジティブ思考になりイップスの原因「不安症」を和らげることができます。

克服法3.原因と向き合って少しずつ前へ進む

競技能力を向上させるためには、辛い練習や地道な努力から逃げないことが必要ですが、イップスに対して「逃げてはいけない」「負けてはいない」などの考えは絶対にNGで、まずはそうなってしまった原因と向き合うことが必要です。

そして少しずつ「成功の体験」をして、本来持っていた「自信」を取り戻しましょう。

また、人間の脳の仕組みを利用した克服法も有効です。人の脳は本当に体験した成功と、イメージした成功の区別や認識ができないためイメージトレーニングも効果的だと言えます。

イップスの原因は「不安」から起こることがほとんどなので、悩めば悩むほど不安は強くなり、いい方向へ進んでいくことができません。少しづつでも行動へ移していくことが大切です。

克服法4.現場から離れない

グランド

イップスが起こることで今までしていたスポーツが嫌になってしまうケースも少なくありません。

しかしスポーツの現場から距離を置いたり、お休みすることはオススメできませんし、それが正しい対処法とは言えないでしょう。

怪我や病気は競技中でなくとも起こりますが、イップスはコートやグランド内で競技を行なっている際に起こります。

つまりはイップスが改善したか判断するのもコートやグランド内でプレーしている時なのです。

そのため本人の個人的なカウンセリングと併せ、指導者やチームメイトのイップスに対する理解が重要となります。

克服法5.「恐怖感」を自分から解放する

過去の記憶がよみがえって苦しいときは、我慢はせずその原因となっている「傷」を受け入れることが大切です。

心から込みあがってくる「苦しい感情」を抑えようとすればするほど、自分が思っている以上に心は大きなストレスを感じています。

そして強いストレスは心と体を破壊しかねません。だからこそ苦しい感情をごまかそうとせず、全てを受け入れ感情を外へ解放することが大切なのです。

最後に

今回は「イップスになる原因と効果的な克服法」についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。

イップスに関する理解や知識はまだまだ浸透しておらず、イップスを起こしてしまった選手にとっては本当に辛い体験となります。

スポーツをするうえで「失敗」「挫折」「スランプ」などマイナスと思われる体験でも、結果的に自分の力となる経験も多いのですが、イップスはそうではないケースが多いようです。

実際にイップスを起こした選手からは「今思い起こしてもあの経験が自分の力になった」とは思えないし、できれば二度と同じような体験はしたくないと聞きます。

それだけイップスは辛い体験なのです。選手本人がイップスを克服できるかどうかは周りの環境と理解も大きく左右すると言っていいでしょう。

2015年12月1日メンタル強化

Posted by 葉月 愛