スポ少指導者の暴言・暴力問題に親はどう対応するべきなのか
指導者の暴言・暴力を防ぐ方法
本来ならば指導者は、子供達に「スポーツをする楽しさ」を教える役割を担っているはずなのですが、怒りという感情は「判断力」「決断力」を著しく低下させるため、一方的な技術指導をしてしまうことがあります。
そのような問題を解決するのに必要なことは「コミュニケーション」です。
不足している部分が不満になる原因であることが多いため、コミュニケーションで選手と指導者との信頼関係を築くことができれば暴言や暴力を防ぐことは可能ではなかろうかと考えます。
たとえば、感情的になった指導者は、選手がしたミスに対して「何やっているんだ!」と感情をぶつけてきます。それに対して選手は「すみません…」と口を開くのですが、本当に指導者がほしい答えは、未来に対する答えです。
「失敗した原因はどこにあって、次はこうすることで成功させます。」という未来に対する答えがほしいのです。
これが会話であり、コミュニケーションになります。
親から暴力根絶に対するアプローチ
コミュニケーションが暴力を根絶してくれる可能性があるとお話ししましたが、そうは言っても子供がそこまで予測して答えを導くことは正直難しいと思いますし、子供を守るためには大人の力が必要な場合もあるでしょう。
そこで親が対応する方法は3つあります。
- 指導者と保護者での話し合い
- 各都道府県にあるミニバスケットボール連盟へ相談する
- 日本スポーツ協会 スポーツにおける暴力行為等相談窓口への相談
指導者との話し合いの場を用意し、そこで解決できるのであればそれが一番です。ただ、そもそも暴言や暴力を良しとしている指導者は、今まで勝たせてきた実績や自分のコーチングスキルから、保護者よりも正確な判断ができていると思っているケースも多く、保護者達からの話を聞いたとしても自分の意見が正しいという前提を変えようとすることはほとんどないと言っていいでしょう。
そのような場合は2と3の方法になります。
2は日本ミニバスケット連盟ではなく、まず各都道府県に設置されてある連盟へ相談してみましょう。
それでも納得いかなければ、日本スポーツ協会が設置しています「スポーツにおける暴力行為等相談窓口への相談」へ相談してみましょう。
こちらでは専門の相談員の方が話を聞いてくれますので、何らかの解決の糸口が見つかるかと思います。
合わせて読みたい【ミニバス問題】保護者から指導者辞任要求の結末は
優先するべきことは子供の気持ち
今のチームを辞めるか残るかで悩んでいるということですが、しゅん君が住む地域に、バスケットボールのスクールや4校枠のないフレンドリーチームなどはないでしょうか?
決して今のチームを辞めることをすすめている訳ではありませんが、たとえ今のチームを辞めても「前へ進める選択肢」があることを教えてあげれば、子供自身の視野が広がり気持ちが楽になることがあります。
「今のチームでないとバスケを続けることができない」「バスケをするにはコーチからの暴言や暴力には我慢しなければならない」という選択肢しかなければ、お子さんにとってはとても辛いことでしかありません。
お近くにバスケットボールのスクールやフレンドリーチームあれば、こっそり覗いてみるといいかもしれません。
バスケットボールのスクールには同じような理由からスポ少より移動してきた子も多くいますし、正直言わせてもらうと、しゅん君の在籍するミニバスのコーチよりもメンタルを重要視した質の良いコーチがいらっしゃるかもしれません。
最後に
今回は 「スポ少指導者の暴言・暴力問題に親はどう対応するべきなのか」についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。
このような問題はとてもデリケートな問題で、これから子供達の将来に大きく影響する可能性があります。
一昔前は暴言や暴力を良しとする時代もありましたし、いまだにそのことを良しとする指導者や親は自分が経験したことを子供にそのまま押し付けている傾向にあります。
しかし時代は明らかに変化しています。大人達はその変化に合わせて思考をアップデートしていかなければ子供達を守っていくことはできないのではないでしょうか。