スポーツでの怪我を予防して丈夫な体をつくる|カルシウムのちから

野球の試合で塁ベースを踏もうとする少年

子供達は成長と共に骨の量も増加していき、骨密度は10代後半から20代前半にピークを迎え、その後は少しずつ減少していくと言われています。

そのため、プロのアスリートを目指すのであれば、成長期にしっかりとカルシウムを摂取することが大切です。

ところが、厚生労働省が毎年行っている「国民健康・栄養調査」によれば、日本人のカルシウム摂取量は例年、目標値を下回っていることが報告されています。

カルシウムが不足すれば、骨も筋肉も弱くなり、怪我のリスクを高めてしまうため、スポーツをするジュニア世代の子供達は、特にカルシウムを軽視してはいけません。

そこで今回は「スポーツでの怪我を予防して丈夫な体をつくる|カルシウムのちから」についてお伝えしたいと思います。

カルシウムとイライラの因果関係

カルシウムは、怪我をしない丈夫な体をつくるだけでなく、心の安定にも大きな影響を与えることが分かっています。

カルシウムには、神経の興奮を静めて精神を安定させてくれる働きがあるため、カルシウムが体内から不足してしまえば、イライラしやすかったり、集中力が低下したり、判断力が鈍くなったりといったことが起こってしまいます。

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カルシウムの必要摂取量

以下は厚生労働省が発表した「1日のカルシウム必要摂取量」です。

・3歳~5歳  男女500mg
・6歳~7歳  男女600mg
・8歳~9歳  男女700mg
・10歳~11歳 男女800mg
・12歳~14歳 男900mg/女750mg
・15歳~17歳 男850mg/女650mg
・18歳~29歳 男650mg/女600mg
・30歳~69歳 男女600mg

ポイント
上を見ていただくと、成長期の子供は大人よりも多くのカルシウムが必要だということが分かります。しかし、実際に摂取できている量は、必要摂取量を下回り、カルシウム不足のお子さんは多くいると考えられています。

カルシウムの吸収率

テーブルに並ぶ数本の牛乳

「カルシウム」といえば「牛乳」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

コップ1杯(200ml)の牛乳に含まれているカルシウムは227mgで、最も多く摂取が必要とされている成長期の約1/3になります。

しかし、実際に体内へ吸収されるのは、半分にも満たない91mg程度。つまり、カルシウムは体への吸収率があまり良くないということです。

そこで、カルシウムの吸収を助けてくれる心強い味方が「ビタミンD」。

ビタミンDを多く含まれる食材には、秋刀魚やカツオがあげられますが、ビタミンDは日光を浴びることでも体内で生成されるため、怪我をしない丈夫な体をつくるためには、外で元気に遊ぶことも大切です。



カルシウムとリンの摂取量

リンは多くの食品に含まれ、摂取しやすい栄養素で知られています。

適度であれば、骨をつくる栄養素となりますが、多く摂り過ぎればカルシウムの吸収を妨げることになります。

カルシウムの吸収率をアップさせるためには、カルシウムの摂取量とリンの摂取量が1対1の割合がいいと考えられています。

しかし、食品添加物の摂取量が増加し、リンの摂取量も増えたために、1対2以上の割合となってしまっているのが現実です。

子供の頃、炭酸飲料を飲んでいたら、父に「炭酸ばかり飲んでいたら歯が溶けるよ」と言われたことがあります。

すごく印象的だったのでしょう。

私も気がついたら、炭酸飲料を飲む息子に、父と同じことを言っていました。

しかし、本当に炭酸飲料は骨を溶かすのでしょうか・・・?




カルシウムの吸収を妨げる炭酸飲料

炭酸飲料には食品添加物の一つとしてリン酸が用いられています。

炭酸飲料を飲むとリンを過剰に摂取してしまい、カルシウムがうまく吸収されないため、血液中のカルシウムが不足してしまいます。

カルシウムが不足すれば、骨を溶かして、骨からカルシウムを得ようとします。

つまり、父が言う「歯が溶ける」とは、このことから言っていたということですね。

牛乳100gにはカルシウム110mg、リン93mgが含まれていますが、コーラ100gにはカルシウム1mg、リンは16.5mgも含まれています。

先にも説明しましたが、カルシウムとリンの摂取量の理想比は1:1です。

怪我をしない丈夫な体をつくるためには、インスタント食品や炭酸飲料など、リンを多く含む食品の摂り過ぎには十分に気をつける必要があります。

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マグネシウムとカルシウムと骨の関係

「ビタミンD」がカルシウムの吸収に効果的だとお伝えしましたが、それと同様に「マグネシウム」も重要な働きをしてくれることはご存知でしょうか。

マグネシウムには、骨に弾力性を与え、しなやかな骨を作る働きと共に、カルシウムが骨や歯に行き届くよう調整する働きがあります。

怪我をしない丈夫な体をつくるには、食事の中で「マグネシウム」をバランスよく摂取することが大切です。

カルシウムを多く含む食材
桜海老・プロセスチーズ・わかさぎ・しらす干し・牛乳・ヨーグルト・油揚げ・ひじき

マグネシウムを多く含む食材
アーモンド・落花生・干し海老・カキ・はまぐり・いくら・ほうれん草・にぼし・青海苔・わかめ

まとめ

・カルシウムが不足すれば、集中力や判断力の低下を招く

・最もカルシウムを摂取しなければならない時期は12歳~14歳

・カルシウムを効率よく摂取するためには「ビタミンD」を一緒に摂る

・リン酸を多く含むインスタント食品などの摂り過ぎには要注意

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