スポーツ指導|「ひいき」と「平等」はどちらが子供を伸ばすのか?

2018年2月17日スポ少・部活

指導者の注意点とは

野球をする少年

基本的に選手はコーチからランキングで優劣をつけられることを嫌います。

特に女子選手は「ひいき」に対して非常にナーバスで、技術面のランキングづけが自分自身のランキングだと思い込んで、メンタルを不安定なものにしてしまったり、モチベーションを低下させてしまう原因にもなります。

もっと言えば、「自分が優位であるならばいいけれど、2軍扱いをされるのは嫌だ」というのが選手である子供達の本音かもしれません。

そのためチームメイトやコーチのランクづけが刺激となり、努力を欠かさない選手がいたり、前向きに頑張る選手がいる点は、メリットだと言えるのかもしれませんが、その裏には選手本人が「希望」や「自信」をしっかり持っていることが必要ですし、必ず全ての選手に有効だということはありませんので、指導する側はしっかり注意を払うことが大切となります。

スポ少の子供達50人に聞いたアンケート

スポーツをする少年

ミニバスケットボールチームに所属する子供達(小学5年生〜6年生)に「ひいき」についてアンケートをとりました。やはり男子よりも、女子の方が「ひいき」についてはシビアだったという結果が以下のような感じで出ましたので報告いたします。

Q1.コーチのひいきを感じたことある?

男子・・・ある 33人 ない 17人

女子・・・ある 41人 ない 9人

Q2.コーチのひいきに不満を感じる?(1であると答えた子限定)

男子・・・ある 11人 ない 22人

女子・・・ある 35人 ない 6人

Q3.コーチのひいきは仕方ないと思う(1であると答えた子限定)

男子・・・思う 20人 思わない 13人

女子・・・思う 6人 思わない 35人

所属するチーム、つまり指導者によってアンケート結果は左右されましたが、男子はひいきを不満に感じることはあっても、スポーツをしていく上で仕方のないことだと割り切っている子供が多かったです。

それに対して女子は、やはりコート内でもランクづけされることや、特定の選手ばかりに点数を決めさせたりする戦術に不満を持っている子が目立ちました。

子供達のアンケート結果について

子供達には「ひいき」の意味を「公平」の逆と考え、指導者の私的感情で采配を振り分けられたり、指導をされたと感じたことはないかを尋ねました。

Q2の質問で「不満を感じていない」と答えた男子選手に関しては、「自分自身がひいきされている」ということがこのような答えになったケースもあったため、その選手に逆の立場だったら嫌じゃないかを尋ねてみると「自分はそんなこと考えるくらいだったら、走り込んだり、シューティングしたり、自分のできる努力をします」と答えた男子選手がいました。

それに対し女子選手は、コーチに「ひいき」されることでチームメイトから陰口を叩かれたり、仲間外れにされるなど、バスケとは関係ないことで悩まされた経験があるため、ひいきはやめてほしいと訴える子がいました。

このように指導者のひいきで奮起する選手がいる一方、選手同士の人間関係を悪くするケースもあるため、指導者として「公平さ」は十分に意識する必要があると言えるでしょう。

まとめ

今回は 「ひいき」と「平等」はどちらが子供を伸ばすのか?についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。

指導する側は、ひいきと不平等の線引きをもっと明確にしなければなりませんし、指導を受ける子供達も、不平等と不公平を勘違いして悲観的になったり、自信をなくすようなことがないようにしなければ、選手としての成長を妨げてしまいますし、何よりスポーツを楽しむことができません。

何をどのように考えて行動するかは自分次第ですし、それは子供を応援する保護者の方も例外とは言えません。

2018年2月17日スポ少・部活

Posted by 葉月 愛