成長期のスポーツ障害「腰椎分離症」原因と7つの予防法

スポーツ選手の激しい動き

腰椎分離症とは、脊椎が切れることによって発生する腰の疾患です。

まだ骨が比較的弱い成長過程時期の小学校高学年から高校生にかけて、激しいスポーツをしている子どもにみられる一種の疲労骨折とも言われています。

腰椎の骨の一部に損傷が生じ、上下の連絡が断たれた状態で、特に負担のかかりやすい第5腰椎あたりに発症しやすく、腰を反る姿勢では痛みが強くなります。

痛みの原因は、分離した部分の異常な可動性による、周辺の神経への刺激や腹筋力の低下、背筋の柔軟性低下などが考えられます。しかし、分離を起こしている人すべてに腰痛があるわけではなく、学童期に骨折と気付かず成人する場合もあります。

腰椎分離症の症状

・腰以外にも、お尻や太腿の痛みが生じる場合がある

・腰を反った時や捻った時に腰痛が増強する

・腰に鈍くて重い痛みを感じる

運動時の腰痛が主で、とくに腰を反った時や捻った時に痛みを強く感じるのが特徴です。

分離が発生し始めの初期は、腰痛の程度も強く、分離部や分離椎体の棘突起を押すと痛みが増強します。ときに神経根が圧迫され、坐骨神経様症状をきたすこともあり、椎間板ヘルニアに類似した症状がみられることがあります。

腰椎分離症の診断

腰椎分離症の診断には、主にレントゲン写真が用いられます。分離症の発見が早ければ、治療により分離した部分が癒合する可能性も十分にありますので、早期発見がカギとなります。

腰に違和感を感じたら、早めに受診をするようにしましょう。



腰椎分離症を発症しやすいスポーツ

・テニス
・バスケットボール
・サッカー
・野球
・バレーボール
・柔道
・ラグビー
・体操など

腰椎分離症は、スポーツなどで繰り返し負担がかかることで発症すると考えられていますが、それ以外にも、体質的な要因もあることが分かっています。

腰椎分離症の原因

多くは成長期に、スポーツでジャンプや腰の回旋を行うことで腰椎の後方部分に亀裂が入って起こります。

「ケガ」のように1回で起こるわけではなく、運動時などに繰り返し腰椎をそらしたり、回したりすることで起こる疾患です。

一般の人では5%程度に分離症の人がいると考えられていますが、スポーツ選手では30~40%の人が分離症になっているとも言われています。分離症は10歳代で起こりますが、それが原因となってその後徐々に「分離すべり症」に進行していく場合があります。

腰椎分離症の治療法

初期から進行期の場合では、全てのスポーツ活動を停止し、コルセット装着で固定して骨を癒合させます。

初期の段階で適切な治療を行なった場合は、90%に近い骨癒合が期待できると考えられています。

また、運動を止めると1ヶ月ほどでほとんどの腰痛は消失します。

腰椎分離症は、症状が軽度であればほとんど心配する必要はありませんが、保存療法で改善が得られない場合は、手術が必要とされるケースもあります。



腰椎分離症の5つの予防法

1.ストレッチで予防する

腰椎分離症の1つ目の予防法は「トレーニング前とトレーニング後はしっかりとストレッチをする」ことです。

腰椎分離症になる選手の多くに共通する特徴が、体に柔軟性がないということ。

立位体前屈で床に手が届かない子も多く、これは太ももの後ろの筋肉に柔軟性がないためで、腰椎分離症の原因となっています。

スポーツ前やスポーツ後のストレッチは当然のことですが、お風呂上りにもストレッチをして筋肉を柔らかくすることが大切です。

2.毎日の入浴で筋肉の疲労を蓄積させない

腰椎分離症の2つ目の予防法は「筋肉疲労を残さない」ということです。

スポーツをする子にとって、スポーツをした後の身体ケアは絶対に欠かせません。

筋肉や神経の疲労をしっかりと回復することで、様々なスポーツ障害の予防となります。

しっかり入浴することで「温熱作用」「水圧作用」「浮力作用」3つの作用効果を得ることができるため、スポーツ後の疲労回復に大変効果的です。

夏場でもシャワーだけで済まさず、入浴を習慣づけるようにしましょう。

合わせて読みたい

3.バランスのとれた食生活

腰椎分離症の3つ目の予防法は「しっかりとした栄養管理」です。

現代人に多いのが慢性的な栄養不足です。

ジャンクフード、インスタント食品、冷凍食品などでは、しっかりとした栄養を補うことはできません。

成長期の子供が「バランスのとれた食事」を摂ることができなければ、骨や筋肉に必要な栄養素が不足し、運動中にケガをするリスクが高くなってしまいます。

5大栄養素である「糖質・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル」をバランスよく摂ることが大切です。

合わせて読みたい

4.骨密度を高める

腰椎分離症の4つ目の予防法は「骨密度を上げる」ということです。

骨の強さをみる目安のひとつに「骨密度」があり、骨密度が低ければ、外力・ストレスへの抵抗力が弱くなり、疲労骨折を起こしやすくなってしまいます。

子供の体は、成長と共に骨の量も増加していき、骨密度は10代後半から20代前半にピークを迎え、その後は少しずつ減少していきます。

成長期にしっかりとカルシウムを摂ることが大切です。

合わせて読みたい

5.適度な筋肉をつける

腰椎分離症の5つ目の予防法は「適度な筋肉をつける」ということです。

腰椎は筋肉や靭帯によって支えられています。

腰回りはもちろんのこと、腰に負荷をかけてしまう背中・お尻・太ももの筋肉に柔軟性を持たせることが大切です。

また、適度な筋力があれば、骨への負担や繰り返しのストレスを軽減してくれます。

逆に筋肉がきちんと働かなければ、トレーニングによる骨の負担はとても大きくなってしまいます。

スポンサーリンク

シェアする