試合で子供の実力を発揮させるコーチング法|平常心の保ち方
こんにちは、メンタルトレーナーの葉月(@w_haduki)です。
人が平常心を見失った時、「慌てふためき、判断力を失い、気が動転し、心が乱れ、ジタバタしてしまう」などような状態に陥ってしまいます。
いざ試合となると、練習では想定できなかった状況に置かれることは珍しくありませんし、相手チームの戦略や審判のジャッチなど、自分たちではコントロールできないことは数多くあります。
もちろんそのようなことも見越したうえで、練習を行っているチームは多くありますが、練習では補えない部分は必ず存在するものです。
その際、選手がいかに平常心を保ち、本来の力を発揮できるかは、選手だけの問題でもありませんし、このような場面だからこそコーチの存在は選手に大きな影響を与えます。
選手は指導者の鏡
技術指導の方法や選手のメンタルケアの方法などを学ぶことは、その気になれば誰にでもできることです。
ただ、それを実践できるかどうか、結果に繋げられるかどうかは、理論だけでどうにかなるほど単純なものではありません。
結果に繋げるためには、何に対しても「準備」というものが必要です。
指導を行う側の心理状態がイライラしていたり、不安を抱えている状態であれば、相手からもその気持ちが反映されたような言動が返ってくるでしょう。
選手は指導者の鏡です。
指導者のメンタルが乱れていれば、選手に必ず連鎖します。
その逆で、指導者がウキウキしていたり、前向きな気持ちで取り組んでいれば、選手も同じように前向き取り組んでくれるはずなのです。
そのため、コーチや親が子供の欠落している部分を補おうとするよりも、自分自身の言動を見直すことで子供のパフォーマンスが上がるケースも少なくありません。
その見直しこそが、ここでいう「準備」に当てはまります。
指導者が持つ感情の連鎖
「どうして練習通りにできないんだ!?落ち着いて行動しろ!」「何度同じミスを繰り返すんだ!集中してくれ!」と試合中に叫ぶ指導者の方を私は何度も見たことがあります。
もしかすると、この記事を読んでいただいているあなた自身もそうのように叫んだ経験があるかもしれませんし、スポーツ指導を行っている方であれば一度はこのような指導者の方を見たことがあるのではないでしょうか。
では、選手に指をさして叫んでいるコーチの光景を思い出してください。
実は選手に指をさして「平常心だ!平常心を保つんだ!」と言っている自分自身には3本の指が向いているのです。
もちろん子供が平常心を見失ったきっかけは、試合中のミスやスコアなどが大きく影響しているかもしれませんが、さらに追い込むことでもっと最悪な状態へしてしまうことは間違えありませんし、このような行動をスポーツ指導だと言えるかは疑問です。
メンタルの乱れは感情をコントロールできなくなり、間違った判断や、間違った行動をしてしまうものです。
そのような状態での指導は、良い結果につながらないどころか、子供の潜在能力を最大限に潰してしまう可能性があると言えるでしょう。