バスケやサッカーで足がつる時の対処法と効果的な5つの予防策

2015年9月14日身体ケア

サッカーの試合

スポーツで体を動かす時、まずは脳で指令を出して、意図的に筋肉を収縮させてから体を動かしています。

これに対し「足がつる」というのは、意図しない突発的な筋肉の収縮です。

バスケットボールやサッカーなどのように、ひっきりなしに方向転換を行うスポーツは、筋肉を休ませることなく収縮を繰り返すため、筋肉に痙攣を起こしてしまうのです。

こむら返りで起こる足の痙攣は、足の指先を動かせなくなるほど、強烈で大量の汗をかくこともあります。

たとえそのままプレイすることができたとしても、こむら返りによって筋肉をうまく制御できなくなってしまえば、パフォーマンスは一気に低下してしまいます。

そこで今回は理学療法士の濱崎先生から 「スポーツで足がつる時の対処法と効果的な5つの予防策」にお話いただきましたので、ここでご紹介したいと思います。

スポーツ中に足がつる原因

バスケットボール

スポーツ中に足がつる原因は主に3つのことが考えられます。

筋肉疲労

スポーツ中に足がつる1つ目の原因は 「筋肉の疲労」です。

筋肉を使いすぎると、エネルギ-の補給が間に合わなくなり、疲労物質である乳酸が筋肉に溜まり、痙攣を引き起こすことがあります。

疲労が溜まることで筋肉は興奮状態となり、筋肉が必要以上に収縮して、こむら返りを起こしやすくさせてしまうのです。

また、足がつりやすいという選手には、「筋肉が硬い」という特徴もあげられます。

筋肉が硬くなると血管が圧迫されてしまい、血行不良などの血行障害が引き起こされるので足がつりやすくなってしまうのです。

脱水症

スポーツ中に足がつる2つ目の原因は 「脱水症」です。

スポーツで大量の汗をかいて、体の水分が不足すれば、体内の血液はドロドロになり、足の筋肉が収縮しやすくなります。

すると血管が詰まりやすくなり、こむら返りを起こしやすくなります。

ミネラル不足

スポーツ中に足がつる3つ目の原因は 「ミネラル不足」です。

スポーツ中に大量の汗をかくと、体の水分だけでなく塩分も失われていきます。

その際、水分を補給しても、塩分が不足していれば体内のナトリウムとカリウムのバランスが崩れます。

このバランスが原因となり、こむら返りを引き起こしてしまいます。

スポーツ中に足がつった時の対処法

足がつったサッカー選手

対処法1.ふくらはぎの筋肉をゆっくりと伸ばす

下手に動くと痛いので、とりあえず落ち着いて座り、楽な姿勢になりましょう。

こむら返りを起こしたという事は、足の筋肉が激しく収縮しているという状態なので、逆にふくらはぎを伸ばしてあげることが必要です。

ただし、一気に伸ばすと筋繊維が損傷し、肉離れに発展してしまうこともあるため、伸ばすときは慎重に行って下さい。

具体的には、つま先を自分の方に引っ張って伸ばしてあげましょう。手がつま先に届かない時はタオルなどを利用するといいでしょう。

POINTこの時にしっかり伸ばしておかなければ、筋肉が硬くなっている状態なので、再発しやすくなります。

対処法2.優しくマッサージして血行を良くしてあげる

筋肉をほぐして、血行をよくし、筋肉の回復を促すためにマッサージをしましょう。

ただし、強く揉むと筋繊維を傷めてしまうことがあるので、 手で優しく擦ったり、揉む程度にしてください。

対処法3.足首をまわす

筋肉の緊張状態を解きほぐすために足の力を抜いて、足首をまわしてください。

こむら返り予防法

1.スポーツ中の水分補給を忘れずに

体内の水分が不足すると、血液の流れが悪くなって、こむら返りを起こしやすくしてしまいます。

汗を大量にかいたときは、水分だけでなく失ったミネラルも補給することが大切です。

アクエリアスやポカリスエットのようなスポーツドリンクは、ナトリウムに加えカルシウムやマグネシウムなどのイオンも手軽に補給できるため、スポーツ中はこまめに飲むことをオススメします。

POINTスポーツドリンクを飲むとお腹がゆるくなってしまう子や、苦手な子もいますよね。そんな子はミネラルのたっぷり入っている麦茶でも大丈夫です!

2.マッサージや入浴で筋肉疲労を残さない

入浴は足の血行をよくして、筋肉の疲労回復を早めてくれるため、こむら返りや様々なスポーツ障害の予防法として効果的です。

また、足の血行をよくするためには、しっかりとクールダウンをした後にマッサージを行うことも有効です。

マッサージを行う際には、太腿から足首に向かって優しく筋肉を押していくようにマッサージしましょう。

3.バランスのよい食生活を心がける

筋肉の質が落ちれば、筋力は低下して、スポーツ障害を起こすリスクを高めてしまいます。

毎日の食事から炭水化物をしっかり摂って、エネルギー不足を起こさないようにしましょう。

また、靭帯、腱、骨、軟骨などを構成するコラーゲンやカルシウム、筋肉の緊張を抑えるミネラルなどもバランスよく摂取することが大切です。

POINTイカやタコなどの魚介類は、筋肉疲労に効果があるアミノ酸タウリンが豊富です。しかも高タンパク低脂肪なのでスポーツをする子供達にはオススメの食材です。

4.足の筋肉量を増やす

スクワット運動は、足の筋肉を効率良く鍛えることができる運動で、血流が良くなることから、疲労回復にも効果が期待できます。

代謝を上げ、最も効果的な筋トレであるスクワットですが、間違ったやり方­でやると全然効果が出ません。

正しいスクワットのやり方とポイントをおさえて、効率­的で効果的な筋トレをしましょう!

5.ミネラルの不足を防ぐ

食事は栄養のバランスを考えたメニューにすることが大前提ですが、ミネラルが不足しないように心掛けることも大切です。

バナナには「カリウム」という、筋肉を調整し、疲労防止効果のあるミネラルが豊富に含まれています。

試合前には好んで食べるというプロのスポーツ選手も多く、こむら返りの予防にも効果的です。

POINTもしもバナナが苦手な子は「トマト」でもOKです!トマトにもたくさんのカリウムが含まれています。

またこむら返りを繰り返すという人は、筋肉の動きに密接にかかわる「カルシウム」や「マグネシウム」を積極的に摂り入れましょう。

カルシウムは小魚や乳製品に多く含まれており、マグネシウムはナッツ類や大豆製品などに多く含まれています。

2015年9月14日身体ケア

Posted by 葉月 愛