スポーツ心理学|子供のメンタルトレーニングで大切な基本とは

サッカーをするスポーツ少年

スポーツをする子供達が「折れない心」「諦めない心」を持つことは、その選手にとっても、チームにとっても大きな強みとなります。

そのため近年では、プロの世界に限らず、スポーツ少年団や学校の部活動でも「メンタルトレーニング」が活用されるようになりました。

メンタルトレーニングには「平常心を保つ」「諦めない心を鍛える」などが意識されますが、何より大切なことは、メンタルトレーニングの成果が出せる環境にあるかということです。

様々な経験を積んだベテランのスポーツ選手は、メンタルトレーニングの必要性を自らで理解して自らで学ぶ姿勢が見られますが、まだまだ未熟なスポーツ少年団の子供達や中学・高校のスポーツ選手世代では、メンタルトレーニングの必要性を本当に理解して取り組むことは中々難しいものです。

そして、子供達を指導するコーチや親も「メンタルトレーニングのマニュアル」ばかりを意識して、大切な基本がしっかりされていないというケースが少なくありません。

そこで今回はメンタルトレーニングへ取り組む前にぜひ読んでいただきたい「子供のメンタルトレーニングで大切な基本」についてお伝えしたいと思います。

メンタルトレーニングの目的

競技能力が高い子供達というのは、単に「体を動かすことに優れている」という単純なものではなく、「判断能力」「空間認識能力」「反射神経」「持続力」「瞬発力」「ポジショニング能力」など、様々な感覚を正しく機能させて体を動かしています。

そして、それらの感覚を正しく機能させるには、一番最初に稼働する「脳」が正常な判断を下す必要があります。

私達が何かへ取り組む際には、「悔しい」「嬉しい」「楽しい」「悲しい」などの感情や「こうありたい」「こうすべき」「こうなりたい」「まだいける」「もう無理だ」などの思考とイメージを無意識のうちに脳で生み出しています。

メンタルトレーニングの目的とは、この思考とイメージをコントロールして競技能力を最大限に高めるというものです。

いざという時にでも、平常心を保ち、正しい判断のもと、諦めることなく最後まで戦うことができる強い心。その強い精神力がスポーツに有利なことは説明するまでもないでしょう。




メンタルトレーニングに必要な3つの基本環境

指導者や親の心の安定

子供達がいくら正しい目標設定をしても、いくら折れない心を身につけようと頑張っていても、指導する側のメンタルが乱れている状態では、子供達に悪い影響を与えてしまいます。

それはコーチや親が突然に機嫌を悪くしたり、怒鳴ったりするということだけではありません。

いつもなら叱られるところでも、指導者の機嫌次第で許してもらえたり・・・。実はそのような事もあまりいい話ではないのです。

指導者や親のメンタルの乱れは、必ず選手である子供達へ連鎖します。

つまり、指導者や親が何かに不安を抱えていたり、イライラしている状態では、正しい指導は行えないということです。

合わせて読みたい

肯定的な言葉かけを心がける

「シュートを外すな」「シュートを決めろ」この2つの言葉、言っている意味は同じでも、受け取とる側の思考は違うものとなります。否定的な言葉を使っているパターンと肯定的な言葉を使っているパータンでは、相手への伝わり方も全く違ってくるのです。

「シュートを外すな」と言われた時、子供達は「外してはならない」と考え、脳は無意識のうちに、外してしまう自分をイメージしてしまいます。しかし、「シュートを決めろ」と言われた時、脳はシュートが決まる自分をイメージするのです。

脳が否定的な思考になってしまえば、良い結果はついてきません。

人はイメージできないことは実現できないし、イメージできることは実現できる力を持っています。

大人達は、子供達へ「ポジティブであれ」「前向きであれ」という前に、自分達が否定的な言葉を発言していないかもう一度考えてみましょう。

脳を肯定的にさせる言葉
・×「負けたら終わりよ」→〇「勝てば次のステップよ」
・×「失敗はダメよ」→〇「きっと成功するわ」

健康な体であることが基本

安定したメンタルを保つには、健康な体であることが必要です。

子供の成長を無視した練習量やハード過ぎるトレーニングを行い、オーバーワークになってしまえば、健全な精神を保つことは難しいでしょう。

辛い練習に耐えることが、精神力を鍛えることにつながると言う指導者の方がいますが、成長期の子供達の健康を犠牲にする行為はスポーツとは言えません。

競技能力を上げるには健全な精神力が、健全な精神力を保つには健康な体が必要だということです。

まとめ

今回は「スポーツ心理学|子供のメンタルトレーニングで大切な基本とは」についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。

子供達のメンタルを整えるには、大人の影響がどれほど大きいものか、お分かりいただけたかと思います。

私は仕事柄、スポーツをする子供達と接する機会が多々ありますが、子供達がスポーツで上達するには、体だけを鍛えてもダメだし、心だけを強くしようとしてもダメだということを、つくづく感じさせられます。

平常心と技術力、そして健康な体が揃って初めてメンタルトレーニングの効果を発揮することができるのです。

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